ホームページの目的を明確化しましょう。とはよく言われていますが、それぞれさまざまな目的があります。自社にとってどんな目的を達成するべきなのかをしっかり理解して制作会社に依頼した方がいいでしょう。
そのホームページの目的はよく5つのカテゴリに分類されますが、実は大事な要素が1つ抜けています。それこそが実はほとんどの会社が取り組まなければいけない目的の1つにもなり得るので、今回はそれについてご紹介します。
ホームページは目的が最重要
ホームページは作ることが目的ではなく、そのホームページが機能した先に目的があるべきものです。ここの目的を見失うと、ホームページを作ったはいいものの、全くアクセスがない、売上につながらないなど制作費が無駄に終わってしまうケースが多いです。
ホームページ制作に関する失敗事例もご紹介していますので、一度ご参考ください。
>>【危険】ほとんどの会社が陥るホームページの失敗事例とその対策
ホームページはWEB上の企業の看板だなんて言われていたりしますが、それも一つの価値でしょう。
しかし、適切なターゲットの人が訪れてくれているのか、結局、売上増加やブランディング、採用につながっているのかが企業にとっては最も重要なはずです。ここを見失ってはいけません。
よくあるホームページの目的
それではまずは、よくあるホームページの目的について5つご紹介します。
- 会社案内、情報提供
- 商品販促
- お問い合わせ・資料請求
- リスト獲得
- 採用
おそらくほとんどのホームページは上記の目的に沿って制作されていることかと思います。
実際に、総務省の「平成29年通信利用動向調査 」によると、 企業がホームページを開設する目的は以下のようになっています。
1位 | 会社案内、人材募集(93.7%) |
2位 | 商品や催物の紹介、宣伝(67.1%) |
3位 | 定期的な情報の提供(46.9%) |
4位 | 電子公告、決算公告(11.3%) |
5位 | 申込や届出の受付(16.6%) |
それではそれぞれの目的の詳細についてもみてみましょう。
会社案内・情報提供
ホームページ制作の目的の中でも、最も多いパターンです。会社情報やサービスの紹介などどんな特徴の会社かを案内するためのサイトです。
ホームページがWEB上の看板とも言われている理由の一つでもあるかもしれません。企業のホームページを作るとなるとまず、初めに作るべきサイトになってくることも多いです。企業のブランディングの一つにもなる基盤のサイトになってくるでしょう。
商品販促
主に、ホームページから自社の商品を直接販売するようなサイトのことです。
物販商品やオンラインコンテンツなど直接的に販売できるよう、決済ページを設けることが多いです。
お問い合わせ・資料請求
主にBtoB商材を扱う時に、お問い合わせや資料請求、セミナーへの誘致などが目的となっているサイトのことです。
ユーザーが企業であることが多く、論理性が重要となります。企業が持つ不安要素を細かく解決していくコンテンツを取り入れたり、資料請求される際の資料の質も重要となります。
リスト獲得
ホワイトペーパーなどの有益コンテンツを提供する代わりにリスト獲得することが目的となります。
上記で説明したBtoBサイトでも実施されることが多いですが、個人の顧客に向けてもランディングページを設けてリスト獲得するパターンも多いです。
主に、オンラインスクールのように個人向けの商材だけど単価が高い時や、サブスクリプション型のサービスを販売するケースに多く用いられます。
採用
その名の通り、採用をすることが目的となるサイトです。
会社の特徴や自社で働いているスタッフのインタビュー記事、募集要項等のページを設けることが多いです。最終的には採用フォームなどを設けて、採用活動へと繋げていきます。
ほとんどの企業が見落とすもう一つの目的
ホームページのよくある目的やそれぞれの設計に対する認識がとれたところで、もう一つの見落としがちな目的をご紹介したいと思います。
多くの企業が自社を言語化できていない
実は多くの企業がホームページを作る際に、ヒアリングしていると自社の強みやどのポジションをとりどんなターゲットを狙っていくのかが明確になっていないケースが多いです。
よく3C分析やSWOT分析などと言われていますが、市場環境や競合調査を鑑みて、自社のビジネスモデルの整理を行いながらコンセプトを設計していくことが重要となります。
なんとなくは理解しているが、言語化できていないという企業は非常に多いように感じます。これは以前の当社も同じです。
経営陣の中でなんとなくこんな形と思っているものはあるものの、言語化できていないせいでスタッフへの浸透が薄かったり、自社の特徴を捉えきれていない事業にもなってしまいます。
営業資料にもなる
実はこの会社の特徴やポジショニングなどをしっかりと言語化できていれば、営業資料にもなりえます。営業チームが営業のためにつけた競合との違いではなく、会社全体として認識する共通認識こそ本当の特徴や差別化ではないでしょうか。
ホームページは無人の営業マンとも言われます。これはうまく機能すれば本当にその通りで、しっかりとした会社の強み、サービスの特徴なんかを言語化してコンテンツに落とし込み、同時に営業資料や採用への会社パンフレットなどに転用可能でなければいけないとも思います。
そういった意味ではホームページ制作は会社の特徴やコンセプト(誰に、何を届けるのか)を再認識するいいきっかけにもなりえます。
目的別のサイト設計
ここからは、目的別にサイトを作るとなったらどんなサイトの形があるのか、それぞれの設計等が変わってくるのでご紹介します。
サイトはおおよそは以下の5つのサイトに大別されます。
- コーポレートサイト
- ECサイト
- サービスサイト
- ランディングページ
- 採用サイト
コーポレートサイト
主に会社案内や企業のブランディング、コンセプトの再定義などを行うために制作することが多いです。
設計としては3C分析などを行いながら、情報を網羅しつつ、会社の特徴を全面に打ち出していく形となります。このジャンル、このエリアではこの企業だと思ってもらえるブランディング作りや会社の共通認識を再定義することが大切です。
場合によっては社内報のように活用されるケースもあり、内側にも外側にも活躍するサイトとなることもあります。
主なページは以下です。
- トップページ
- 会社の特徴
- 会社情報・沿革
- IR情報
- スタッフ紹介
- サービスの紹介
- お問い合わせ
ECサイト
主に物販など商品販売ページを設けて商品を直接売るためのサイトです。
設計においては商品一覧や人気順等の商品一覧の見やすさから、それぞれの商品ごとの説明ページから決済に進むまでの導線設計が重要になります。
またアップセル等の設計を取り入れることで単価をあげる設計を取り入れることもあります。
ユーザー行動や心理を理解し、ターゲットが決済まで進めるようなライティング、CTA等が重要となります。
主なページは以下です。
- トップページ
- 商品一覧ページ(全体やカテゴリ別)
- 商品詳細ページ
- 決済ページ
- お問い合わせページ
- よくある質問
- 法律や個人情報によるページ
サービスサイト
主にサービスを認知、契約してもらうための購買意欲を高めるための情報が多く掲載されるサイトです。BtoB事業によく用いられます。
即購入ではなく、あくまで購買意欲を高め、お問い合わせや無料相談などが目的とされるケースが多いです。単価が高い、個人で判断して買えるものではないという商品などは購買までの導線が長いため、より論理的なコンテンツが求められます。
導線の最適化や、不安を解消するコンテンツ、課題を認識してもらうためのコンテンツなど多くの情報が必要なるケースが多いです。
一度訪れたユーザーだけでなく、何度も訪問したユーザーからの問い合わせが多くなるのも特徴です。
主なページは以下です。
- トップページ
- サービスの特徴や機能
- 他者との違いの説明
- 導入事例
- ニュースなどのお知らせ
- おおよその価格
- 各種問い合わせフォーム
- よくある質問
- 会社概要
ランディングページ
通販ビジネスやサブスクリプション型のサービスを展開している企業に多く用いられるサイトです。主に1ページで構成されており、その1ページで課題定義、商品紹介から、口コミ、購入までのほとんどのプロセスを賄います。
WEB広告と一緒に使われることが多く、一度訪れたユーザーをその場で行動までしてもらうためのページとしても機能します。
ABテストやヒートマップ分析等を行いながら、常に改善を繰り返しながら使われることが多いため、改善ありきで制作してもらうことが重要です。
採用サイト
採用を増やしたり、採用コストを削減するために用いられるサイトです。
採用には採用を増やすことと、入社後のミスマッチ等を起こさないためのマッチング度合いを高めるなどの目的があります。
採用サイトとは言っても、現状では採用ポータルサイト(Indeed,マイナビなど)と合わせて運用することが多く、採用ポータルとの関係も考えて設計を進めていくことが多いです。
主なページは以下です。
- トップページ
- 会社情報
- 募集要項
- 採用エントリーフォーム
- 業務内容
- 1日の流れ
- スタッフインタビュー
- 企業のビジョン
- 代表メッセージ
- オフィス紹介
目的別に適切なホームページ制作を
ここまで、ホームページの目的について、ご紹介してきました。一口にホームページと言ってもさまざまな目的のもと制作することが重要になってきます。
目的ごとに作っていくコンテンツも変わっていくため、自社にとって適切なホームページ制作を依頼できるように検討しておきましょう。
なんとなく課題を感じているが、どんな目的にしたらいいのかわからないという企業様はぜひ一度ご相談ください。