ホームページをもっているが、なかなか売上に貢献しない、事業に貢献出来ておらず、どのように改善を進めていけば良いのかと思っている方も多いのではないでしょうか。
確実に売れるホームページは存在しないものの、ある程度の売れているパターンは存在します。またシンプルに言えば、売れない理由を一つずつ改善していけば売れるホームページへと変わっていくことも肌感覚で理解しているのも多いのではないでしょうか。
本記事では売れているホームページの特徴や、どのように作れば良いのか、改善を進めていけば良いのかを解説していきます。
ホームページを少しいじれば劇的に変わるといった小手先のテクニックではなく、それ以前の事業戦略を含めた包括的な内容をお届けしていきたいと思います。
ホームページの価値とは
そもそもホームページの価値とはなんなのでしょうか。今やほとんどの企業や店舗がホームページを当たり前のように持っていますが、実際にホームページから売れている企業はそう多くありません。
ホームページの価値は売上や採用だけでありませんが、一言でいえば
ステークホルダーがアクションを起こしてくれる
ということではないかと思います。
例えば、採用サイトは採用を推進するだけでなく、教育に役立ち、結果的に労働生産性が上がる可能性もあります。
ブランディングに力を入れ、営業コストや採用コストの全体が向上することもあります。
とはいえ、多くの企業が求めるものは事業に貢献しているかということではないかと思いますし、もっと言えば、ホームページから売れているかということなのではないかと思います。
本記事ではホームページから売れるということに焦点を絞ってお伝えしていきたいと思います。
商売とホームページは似ている
ホームページの良くある勘違いとして、「制作会社に作って貰えば大丈夫だろう」や「かっこいいホームページがいい」ということが挙げられますが、それは間違いです。
逆にホームページを作っても大した効果を感じられていない経営者はホームページは無意味だと捉えている方も少なくないでしょう。
しかし、ホームページはうまく活用すれば、事業に貢献する可能性が高いツールだからこそ、あらゆる企業が活用しています。
ホームページは商売と似ています。
例えば、店舗を構えて待っていれば、勝手にお客様がどんどんと来店し、儲かるのであれば苦労しないです。それはホームページも同様です。制作会社にこんな仕様で、こんなデザインでという形でそれ通りのものが出来上がってもそれだけで勝手に売れていくことは稀です。
これは店舗を改装してくれと工務店に頼んで、立派な店が出来上がってもお客様がなかなか来ないのと似ています。
いくらデザインがかっこよくても知られていなければ、誰もきません。どんな商品があってどんな強みや良さがあるのかわからなければ誰も買いません。
これは工務店に店を売れるようにしてくれと言っているようなものです。
ホームページ制作会社の多くは、デザインやシステムを制作しています。
マーケティングを考慮して制作してくれる会社もありますが、それなりの金額がかかることもしばしばです。
とはいえ、マーケティングを考慮してホームページを制作して欲しいという経営者の方が多いのも事実で、そのような制作会社を選ぶ方が事業に貢献する可能性は高まります。
ではマーケティングを考慮した制作会社に依頼すればホームページから売れるのかというと、それも明確に「はい」とは言い難いです。
というのも、お客様のことを最も理解しているのは、制作会社ではなく、あなたの会社だからです。お客様の声も、リアルに感じている肌感覚も、顧客データも、会社の強みも深く理解しているのは事業を経営している方でしょう。
だからこそ、ある程度、依頼している経営者がマーケティングを理解し、ホームページのことを理解しておくべきだと考えます。
この後お伝えしていく売れるホームページの作り方についても、制作会社だけに委ねるのではなく、依頼主であるあなたが理解して、進めていくことを強くオススメします。
売れるホームページと売れないホームページの違い
売れるホームページと売れないホームページの違いについても触れておきたいと思います。
売れない理由を改善する
結論売れない理由を改善すれば売れるホームページになっていくことが多いですが、売れない理由としては例えば下記のことがあります。
- 経営者がホームページは無意味と思っている
- アクセスが少ない
- コンバージョンまでの導線がわかりづらい
- 会社案内のようなサイトになっている
- 英語表記を連発する
- 抽象的な言い回ししかしていない
- 顧客のことを理解していない
売れないホームページの理由はいくつもありますが、上記にあげたものだけでも改善することで売れるホームページへと改善されるでしょう。
マーケティング要素が欠けている
2つ目の要素としてはマーケティング要素が欠けている点です。マーケティングに関しては非常に幅広い概念になりますが、ここでは基本である『WHO、WHAT、HOW』が明確になっているということを言っています。
中でもお客様は誰か、どんな人かということは非常に重要です。お客様が変われば、ホームページのコンテンツも変わってきます。WHOが誰かによって、WHATも変わりうることも大いにあるでしょう。
まずは顧客はどんな人か、既存のお客様にアンケートやインタビューを通して分析することから始めることで、売れるホームページへの改善成功率が高まります。
商品が良くなければ売れない
次にWHATに関してですが、結局のところ、商品が良くなければなかなか売れません。1度は買ってくれるかもしれませんが、コスパが悪いや品質が悪いということを思ったユーザーはリピートしてくれなくなるため、いずれ事業は破綻します。
また商品の良さや強みも重要です。
開発している事業者が思う良さとユーザーが感じる良さはしばしば異なることもあります。事業者サイドが思う強みとユーザーが感じる強みや購入理由なども、ユーザー調査で調べてみることで、適切なコンテンツへと繋がります。
売れるホームページの作り方
さて、それでは実際に売れるホームページの作り方をご紹介していきたいと思います。
6ステップにまとめましたので、これまでの文脈と合わせてご活用ください。
ステップ1:WHO、WHAT、HOWを明確にする

まずは最も重要なWHO、WHAT、HOWを明確にしていきましょう。事業者の想像や勘ではなく、出来るだけ事実を元に考えていきましょう。
WHOを明確にするには顧客データや顧客インタビューを活用しましょう。どんな人がお客様に多いのか、年齢はどのくらいかが最も多いかなど事実を元にターゲットを設定しておくと良いでしょう。
一つにする必要はなく、3つ程のターゲットが存在しても良いです。
それぞれのどのようなターゲットかということを設定してみてください。
WHOが決まったら、さらにデプス調査など、ユーザーに細かなインタビューを行い、どのような不が存在しているのか、購入理由はなんなのか、背景情報はなにかということまでお聞きできると良いでしょう。
これにより、WHATが明確になってきます。商品はすでに決まっているかもしれませんが、ユーザーが感じる良かった点や気になった点などを調査することにより、コンテンツとして打ち出すべき強みが見えてきます。
また商品は同じでも、使い方のアプローチで新しい打ち出し方を思いつくこともあるでしょう。
また競合調査も参考になります。同じような商品を出している競合はどのような強みを打ち出しているのかがわかれば、同じ土俵で戦うのか、違う打ち出し方で勝負をするのかなどが見えてきます。
WHATが明確になったら、最後にHOWを明確にしていきます。
HOWはどのようにそのユーザーに届けるのかということです。ホームページをどのように知ってもらうのか、直接購入してもらうのか、メルマガやLINEなどを挟むのかなどを検討します。
HOWに関してもユーザーインタビューや競合調査を用いて明確にしていきます。ユーザーは普段どのようなメディアを見ているのか、競合はどのメディアで露出をしているのかなどを調査することで、効果的にユーザーに届き、コスパの良さそうな施策が見えてきます。
この流れに沿って、WHO、WHAT、HOWを明確にしていきましょう。
よく使われるフレームワークとしては3C分析や4P分析です。顧客、競合、自社のそれぞれの要素を調査して、自社が狙うべきWHO、WHAT、HOWはどこなのかを検討しましょう。
ステップ2:流入計画
次は流入計画を立てましょう。前項で定めたHOWの部分で明確になったメディアの中から具体的にリソースを投下する流入経路を計画していきます。
流入計画は後のコンバージョン計画やインサイドセールス計画などとも相関していますが、もしも月間アクセスが1000以下であれば、まずは流入を獲得する施策が重要と捉えても良いかと思います。
目標のアクセス数がある場合には、その目標を達成するために、どのメディアを活用していくのかを決定します。
ここで重要なことは、3つです。
- メディアの選定
- いつまでにどのくらいのアクセスを目標とするか
- 予算の試算
また流入経路の主な先は以下です。
- YouTube
- SEO
- Google広告
- SNS広告
- 外部メディア広告
- アフィリエイト広告
- 記事の寄稿
- ギフティングによるインフルエンサーへの宣伝
上記のメディアの中からユーザーが使っているメディアを選定し、活用していく計画を立てていきましょう。
もう一つ大事な要素として、売れている流入経路は何かということです。有象無象に流入だけを集めてもものは売れません。
これまでのデータがあれば、どのメディアから流入しているユーザーが購買に至っているのかを確認する必要があります。
またユーザーインタビュー等で、購買までの流れを確認しておくと、どのメディアから流入を獲得することが効果的なのかが見えてきます。
ステップ3:コンバージョン計画
次はコンバージョン計画です。コンバージョンはユーザーが特定のアクションを起こすことをいいます。
コンバージョンの主なものは以下です。
- お問い合わせ
- 資料請求
- 電話
- LINE登録
- メルマガ登録
- 予約
- フォーム到達
上記のコンバージョンから目標を設定し、計画を立てていきます。
ホームページの一般的なコンバージョン率は0.1〜2%と言われています。コンバージョン率jに幅がありますが、ホームページの構成や、業種、業界、コンバージョンポイント、活用メディアによっても変わるためです。
コンバージョン率の良さはどの流入経路かによっても変わるため、ユーザーからの声は非常に重要と言えます。
コンバージョン率がよい特徴としては主に以下です。
- CTAがわかりやすい
- CTAの数が多い
- フォームが最適化されている
- コンバージョンポイントが多い
- ユーザーの知りたい情報が知りたい順に並んでいる
上記のポイントを意識しながらホームページの改善を行いましょう。
コンバージョンレートを改善する施策については下記の記事でも詳しくご紹介しています。
→WebサイトのCVRを改善する施策14選|分析方法から具体的な実践方法を解説
ステップ4:インサイドセールス計画
次はインサイドセールス計画です。インサイドセールスとは、資料請求や、メルマガ登録していただいた見込み顧客に対して、適切なセールスを行うことです。
ECサイトのようにホームページから直接購入する場合には、不要になるケースもありますが、リピート等も考えると基本的にどのサービスにも必要になるケースが多いと思います。
インサイドセールスは主に、リード(リストに登録していただいた見込み顧客)から商談へ繋げることと、リピートを促す役目があります。リピート促進は会社によってカスタマーサクセスなど、別の部門を配属することもあります。
特にBtoBの事業の場合には単価が高い傾向にあり、ホームページから直接受注することがないため、インサイドセールスは非常に重要になります。
インサイドセールス計画では、主にリードの種類をわけ、どのようなアクションを取るのかを計画していきます。
リードから商談に繋げる例でいうと下記です。
- ホワイトペーパーをダウンロードした→セミナーへのアプローチ
- サービス資料をダウンロードした→メールで個別相談へのアプローチ
- 料金表をダウンロードした→電話で個別相談へのアプローチ
- 無料相談フォームを入力した→ヒアリングをして商談
このように、ユーザーを購買までの確度でわけ、次に知りたい情報やアプローチを提示する計画を立てていきましょう。
ステップ5:アクションと測定
最後にはそれぞれの計画を実行に移しながら、測定を行い、改善を測っていきます。ホームページと商売は似ているというお話をしましたが、何か一つの施策を行ったらいきなり売れるホームページになったということは稀ですので、出来ることから実行していき、一つずつ改善を進めていきましょう。
ホームページ制作会社に依頼する時の注意点
売れるホームページを作るために、制作会社に丸投げではダメだというお話をしましたが、どのようなことに気をつければ良いのかをいくつかまとめておきます。
- 戦略から考えてくれるか
- 制作以外の提案をしてくれるか
- 類似実績はあるか
- 経営観点はあるか
以上の4つを注意して、この人、この会社であれば、一生懸命事業に貢献しようとしてくれる制作会社であるかを判断すると良いでしょう。
ホームページ制作の失敗事例に関しては下記の記事でも詳しくご紹介しています。
→【危険】ほとんどの会社が陥るホームページの失敗事例とその対策
特に経営者の方であれば、これまであーでもない、こーでもないと小さな改善を少しづつ行ってきたはずです。自分と同じ目線で話をしてくれるかということは肌感覚でわかる部分もあるかと思いますので、自分の感覚も大事にしましょう。
ホームページ制作会社の選び方については下記の記事でも詳しくご紹介しています。
→ホームページ制作会社の選び方とは|WEB情報の収集と商談時の考え方
まとめ
売れるホームページと売れないホームページにはある程度のパターンがあります。適切な順序に沿って改善を進めることで少しづつ、事業貢献できるホームページに成長させていきましょう。
冒頭でもお伝えしましたが、魔法のような特効薬はありません。一つの商売と思って地道に取り組んでいただくと良いかと思います。
弊社でもホームページの制作に関しての無料相談承っておりますので、この人なら貢献してくれそうだと思った方はぜひお問い合わせください。