玉ねぎから来る涙の理由を調理師歴4年の僕が解説します

こんにちは。酒井です。

コロナ禍の日常で自宅で料理するという方も増えてきている事でしょう。
皆さんは料理中悩んだことはありませんか?

例えば、玉ねぎを切って涙や鼻水が止まらなくなったなんて経験は1度はあると思います。

この記事では玉ねぎを切ると涙や鼻水が出てしまう原因とその対処法について紐解いて行きたいと思います。

涙の原因

涙や鼻水が出てしまう原因は「硫化アリル」という成分が関係します

でも実は硫化アリルは健康に良いんです。

胃の消化液の分泌を助けたり、新陳代謝や神経の沈静化に不可欠なビタミンB1の吸収と活性化を促す作用があります。
さらに血液をサラサラにしてくれて動脈硬化を予防してくれる役割があると医学的に証明されています。

でもなんで…
そんな硫化アリルが目に染みてしまうのはどうしてでしょうか。

それは、気化しやすいという特性を持っているからなんです。
それだけでなく催涙成分であることも関係してきます。

(余談ですが、催涙スプレーなどに使われるのはカプサイシンという唐辛子の成分なので硫化アリルの催涙成分より強いです。)

玉ねぎを切ると細胞が壊れて中の硫化アリルが気化します。
催涙成分であるため人の目や鼻などの粘膜に触れると涙や鼻水などが出てしまうということです。

涙の改善策

原理的に考えると目と鼻に気化した硫化アリルが触れなければ良いので、マスクとゴーグルすれば安全です。
でも家にゴーグルなんてないよ、ゴーグルしながら料理なんて変だよ、って方がいると思います。そういう方の為に私が実践した上記の方法以外の対処法を解説していきます。

切る前に玉ねぎを冷やす

予め冷やしておく事で細胞が締まり硫化アリルが気化しにくくなります

切れ味の良い包丁を使う

切れ味の良い包丁を使うと玉ねぎの細胞が綺麗に切られる事により硫化アリルが気化するのを抑えてくれます。
また、切れ味の悪い包丁を使うと細胞を押し切りのように潰してしまう為逆に気化しやすくなってしまいます。

換気扇の下で調理する

換気扇を回しながら調理することで気化する硫化アリルを外に出してしまうという方法です。

他にも電子レンジで少し加熱する方法などがありましたが、加熱すると確かに目には染みにくくなりますが食感など味が落ちてしまいがちになってしまいます。なので加熱はあまりお勧めしません。

私は調理師なので、換気扇の方法の条件がたまたま揃っていたので目に染みることが少なかったです。
なので家庭で行うのにオススメな方法は「切れ味の良い包丁を使う」方法と「切る前に玉ねぎを冷やす」方法です!

もし目や鼻に触れてしまったら…

どんな対処をしたとしても100%防げるわけではありません。もしも目や鼻に入ってしまったらという時の対処法をお教えします。

これは硫化アリルのもう1つの特性に関わってきます。それは「水溶性」であるという事です。

ここまで言えば皆さんはもうお分かりですよね。
その対処法というのは「水で洗い流す」ことです。
水に溶けやすい特性だからこそを利用して水で洗い流してしまうのです。
何かにつけて水で流せば良いという考えもあるようですが、硫化アリルに関しては実際に有効な方法であると言われています。

もうこれでみなさんは次に玉ねぎを切る時から目に染みるのが怖くなくなりましたね。
これからの生活で料理をする際にはぜひこの記事を思い出して上記の方法を試してみてはいかがでしょうか。

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