少し前から社内のコミュニケーションの一環としてスラックを取り入れた。
というのも実は当社も少しづつ事業規模が増えつつ、人やエリアが離れることが増えてきたからだ。昨今のオンライン化シフトの影響もあるのかもしれない。
実はこれを取り入れることで社員や自分の行動力が劇的に改善されているので、今回はすぐに行動する人とやらない人の違いについて書き記しておこうと思う。
もしあなたがなかなかすぐに行動できないと感じている、あるいは社員の行動力を上げたいと思っているなら参考にして欲しい。
まずなぜ当社がこのような行動をし、改善することができたのかという背景についてお話しさせて欲しい。
行動力が上がった背景
当社では元々、LINEで連絡を連絡をマメにとってきたのだが、LINEのグループ機能では物足りないことがあったので、スラックを取り入れることにした。
スラックは昨今では会社内チャットツールとしては定番のサービスになっていると思うが、もしあなたが使っていないのであれば、ぜひすぐに導入した方がいいだろう。
今回はスラックについてあまり深く書かないが、とても社内でのチャットがやりやすくセキュリティも高いものになっている。
それで当社ではスラックで日報というものを始めた。現在私たちの主なスタッフは飲食店の従業員がほとんどなので、基本的な作業としては店舗を回すということになる。
しかし、飲食店の業務に関して実は接客や仕込み、掃除が一般的に思うかもしれないが、それ以外にも集客やデザイン、会計、人材調整など、お客様には見えない部分の仕事もたくさんある。
実のところ、お客様に見えない部分の業務に関しては、社長である私がほとんどを行なっていることが多かった。ところが規模が少しづつ拡大してきたことに伴って、私自身の作業量がとても多くなってしまった。
そのため、既存の従業員にもっといろんな仕事をさせた方が会社の成長に大きく貢献するのではないかということを思った。
そんな背景から新たな仕事を与えたり、スラックでの日報を活用したのだが、そこで特に良くなったと思ったのがすぐに行動をするようになったということだったのだ。
たくさんの会社あるいは自分自身が成長したいにもかかわらず、なかなか結果が伴わない、行動も出来ていないという状況にあるように思える。
結果が伴わない代表と言ってもいいのがこの『行動しない』ということではないだろうか。
行動論であれば、色々と書籍で書かれていることだが、読んでいて思うのは精神論や行動する人の習性ばかりが書いてあって、あまりリアルを感じない部分が多かった。
実際私自身今では数年前の自分と比べても格段に行動力が上がったので、そんなリアルをお伝えできればと思う。
具体例を言えば、一日10時間店に立ちつつも、それ以外で1日にブログで1万字以上を書くということを平気でできる行動力が身についている。
7年の経験から思う行動力を上げる2つの要素
結論を言うと、『2歩目を意識すること』と『マイクロコンバージョンに酔う』ということだ。
2歩目を意識する
習慣化についてはいろんな書籍で書かれている通り、やる気に関係なくとりあえず行動してみることによって、やる気が出てきたり、考えが出てきたりして結果的にと結果に結びつくという話だ。
ここでいうリアルはとにかくゴールや目標なんてものは全く気にしない、あるいは考えずにいいなと思ったことを3分やってみて2歩目を大事にするということだ。
私自身全くスキルのない高卒の人間が今となってはライティング、デザイン、web、マネージメント、マーケティング、いろんなスキルを勉強し、行動してきてある程度使えるものもたくさん持てるようになった。
これは全て、その行動がどんな結果になるかはわからないが、やってみるということからだった。
おそらく最も最初にやることが調べるということだろう。
例えば、あなたがマーケティングが仕事で活かせるっぽいと思ったとしよう。
であれば、最初は『マーケティングとは』みたいなことから調べるだろう。
そこで重要なことは次に調べること、行動することをやってみるかどうかということだ。
マーケティングについて調べると自分がわからない単語や学ばなければいけないことが無数に出てくるように感じるだろう。
その瞬間人のやる気が絶たれてしまう。実は『マーケティングとは』を調べるという1歩目はあなたは踏み出せていたのだ。
しかしその1歩目で現実が見えてしまう。大事なのはそこからさらに1歩進めるかどうかだと思う。
ここの例で言えば、最初に出てきたわからない単語を調べたりメモしたりすることができるかということだ。
よくやる気が出ない人は1歩目が踏み出せないと書かれているものがあるが、あれは私は嘘のように思う。1歩目を踏み出せている人はたくさんいるのだ。だけど1歩目を踏み出すと、結果が不透明なこととやることの多さを目の当たりにする現実によって挫折してしまう。
だからこそ私はこの2歩目を踏み出すことを念頭に置いてきた。
結果的にたくさんのスキルを身につけることもできたし、結果の出ることもあった。
すぐに行動する人としない人の違いの1つ目はここだと思う。
マイクロコンバージョンに酔う
もう一つ行動する人としない人の違いを分ける要素がある。
それがマイクロコンバージョンを大切にするということだ。
これは実は正確にいうならば、『マイクロコンバージョンを獲得した自分に酔え』ということが言いたい。
マイクロコンバージョンとは『小さな成果のこと』だ。先程のマーケティングの例で言えば、ただ『マーケティングとは』を調べただけで、人に『マーケティングって何かわかる?』ってドヤ顔で言えるかどうかってことだ。
ただ1記事調べただけで、マーケティングの専門家から見れば、何も知らないひよっこに思えるだろう。しかし、マーケティングを少し調べただけで自信を持ったり、知った気になれるかどうかはその後の成長に大きく関係してくると思う。
ある程度行動が起こせる人や結果を出してきた人は何気なくマイクロコンバージョンを達成しているかもしれない。
しかし、それを紐解いていくと小さな成果を挙げた時の自分自身の感情に寄与することが大きいのではないかと思う。
もちろんこの程度ではダメだと愚直に3歩目、4歩目を踏み出せる人は大きく成長することにつながるかもしれない。しかし、基本的に行動できない人はそう思えないから出来ないのだ。
ここで当社の日報の話に戻るが、実は日報はこれに大きく影響しているのではないかと思う。
というのも当社はやったことと感じたことを報告するようにしている。
ここでやったことに対して不安を思っているなら自信を持つように社長がアプローチしてあげればいい。逆に『こんなことやってやったぞ』という感じで報告してくれるなら先程言った『マイクロコンバージョンを獲得した自分に酔え』ということを実現しているということだと思う。
そして事実として社員も私も行動力が上がっている。
さらに言えば、社内での報告はもう一つメリットがある。
それは間接的に競争力を高めているということだ。社員が報告していれば、「私だけ何もしてないな!何かしなきゃ」と思うこともあるだろうし、「あいつがやっているなら俺も負けてられない」と思うこともあるだろう。
この間接的な競争力が行動に良い影響を与えている。
ニューヨーク大学のガービン・キルダフ准教授はこんなことを言っている。
「ライバルとの関係性が競争の中での行動を決める大きな要因であるとしています。知らない人よりも、友人の方がライバル関係としてモチベーションにプラスの作用をするということも研究でわかっている」
ただ見えない相手と競争するよりも社内のよくわかる人間と競争をしている方が行動を高めるプラスの要因になるということだ。
あなたがこの記事を見てやるべき行動と考え
さて、ここまで話をしてきたがあなたがどのように活かせば良いのかをまとめておこう。
- すぐ行動する人の本質は2歩目が大事なので、2歩目を重視して行動しよう
- 会社やチームで行動力を上げたいのでれば、スラックを取り入れ、報告業務を義務化しよう
- この考えを自分自身で取り入れ、可能であれば身近な人にドヤ顔でシェアをしてマイクロコンバージョンで自分に酔おう
ということだ。